黄ばみとオレンジみ、そもそも何が違うのか?
髪の色は大きく「ユーメラニン(黒・茶系)」と「フェオメラニン(赤・黄系)」という2種類のメラニン色素によって決まっています。ブリーチやカラーリングでこのメラニン色素が分解されていくとき、必ずしも均一に色が抜けるわけではなく、残ったメラニンの量によって見える色が変わってきます。
- オレンジみ:メラニンが中程度に残っている状態。赤みと黄みが混在して見えるため、オレンジがかった印象になります。ブリーチ1〜2回程度、または市販の明るめカラーで起こりやすい状態です。
- 黄ばみ:メラニンがさらに分解されて赤みがほぼ消え、黄色のメラニンだけが残った状態。ブリーチを複数回重ねた後や、ハイトーンカラーが時間とともに退色したときに現れやすい状態です。
つまり「オレンジみ → 黄ばみ」という順番で、ブリーチの進行度・退色の段階によって色の見え方が変わります。どちらの状態にあるかを正確に把握することが、正しいケアへの第一歩です。
自分の髪を見分けるための3つのチェックポイント
「自分の髪がどちらの状態なのかわからない」という方のために、自宅でも確認できる簡単な見分け方を紹介します。
① 自然光の下で髪を確認する
蛍光灯や電球色の照明の下では色が正確に判断しにくいことがあります。晴れた日の昼間に屋外、または窓際で自然光に当てて確認しましょう。オレンジみのある髪はキャメルやブロンズのような暖かみのある色に見え、黄ばみのある髪はわら色・淡い黄色のように見えます。
② カラーサークル(色相環)を参考にする
カラーサークルとは、色の関係性を円形に配置した図のことです。向かい合う色(補色)同士は互いを打ち消し合う性質を持ちます。オレンジの補色は青(ブルー)、黄の補色は紫(バイオレット)です。つまり、オレンジっぽい→青系のケアが必要、黄色っぽい→紫系のケアが必要、という判断ができます。
③ ブリーチ・カラーの履歴を振り返る
ブリーチ回数や直近のカラーからの経過期間も大きなヒントになります。ブリーチ1〜2回でカラーリングしたがくすんできた場合はオレンジみが残っている可能性が高く、ブリーチを繰り返してハイトーンにしているケースや退色が進んでいる場合は黄ばみが出やすい傾向にあります。
黄ばみの原因とそれを打ち消す色・ケア方法
黄ばみの正体は前述の通り「フェオメラニンの黄色成分が残った状態」です。加えて、日々の紫外線・ドライヤーの熱・摩擦などによってカラーの色素が抜けてくることで黄みが表面化してくることもあります。
黄ばみを打ち消す色:紫(バイオレット・パープル)
カラーサークル上で黄色の補色は紫です。紫の色素を髪に補充することで、黄みが目立たなくなりアッシュやシルバー系のクールな印象に近づきます。具体的な方法は以下の通りです。
- 紫系カラーシャンプー(パープルシャンプー・ムラシャン):洗う度に紫の色素を補充できる手軽なアイテム。週2〜3回の使用が目安とされています。放置時間が長いほど効果が出やすい一方、やりすぎると髪が紫に偏りすぎることもあるため様子を見ながら調整してください。
- カラートリートメント(パープル系):シャンプーよりもしっかり色補充したい場合に有効。乾いた髪に塗布して放置する使い方もあります。
- 美容室でのカラートナー・グロス:より均一で自然な仕上がりにしたい場合は担当の美容師に相談してください。ダメージを抑えながら補色できる施術を提案してもらえます。
オレンジみの原因とそれを打ち消す色・ケア方法
オレンジみは赤みと黄みが混在した状態で生じます。日本人はもともと赤〜オレンジ系のメラニンが多い傾向にあるため、ブリーチや明るめのカラーをした際にオレンジみが出やすいといわれています。また、アルカリ性の強いカラー剤や洗浄力の高いシャンプーを繰り返し使うことで、表面の色素が流出してオレンジが露出してくることもあります。
オレンジみを打ち消す色:青(ブルー)
オレンジの補色は青(ブルー)です。青の色素を補充することでオレンジみが中和され、落ち着いたブラウンやアッシュブラウン寄りのニュートラルな色味に近づきます。
- 青系カラーシャンプー(ブルーシャンプー):ムラシャンほど一般に浸透していませんが、オレンジみが強い方にはブルー系のカラーシャンプーが効果的とされています。茶髪〜明るいブラウン系の方にも使いやすいアイテムです。
- アッシュ系カラートリートメント:アッシュにはグレー〜青みが含まれており、オレンジみを抑える効果が期待できます。ブリーチなしの明るめカラーが退色してきたケースにも有効な場合があります。
- 美容室でのアッシュ系カラーの重ねづけ:セルフケアで補いきれないオレンジみは、美容室でアッシュやマット系の色を重ねる施術が根本的な解決策になることが多いです。担当の美容師に「オレンジみが気になる」と伝えるだけで適切な処方を提案してもらえます。
美容室での正確な伝え方|担当美容師に相談するときのポイント
「なんか色がおかしい」「思っていた色と違う」という漠然とした伝え方では、美容師も原因を特定しにくい場合があります。以下のポイントを整理してから相談すると、よりスムーズに解決策を提案してもらいやすくなります。
| 確認項目 | 伝えるべき内容の例 |
|---|---|
| カラーの履歴 | 「ブリーチを〇回しています」「市販カラーで明るくしました」 |
| 気になる色の状態 | 「黄色っぽい」「オレンジっぽい・赤みが混じっている」 |
| セルフケアの状況 | 「ムラシャンを使っています」「特に何もしていません」 |
| 希望の仕上がり | 「クールなアッシュにしたい」「自然なブラウンに戻したい」 |
特に「黄ばみが気になるのかオレンジみが気になるのか」を自分なりに判断して伝えると、使用する補色の選定や施術内容の精度が上がる可能性があります。最終的には担当の美容師に実際の髪の状態を見てもらいながら相談してください。
日常的にできる黄ばみ・オレンジみの予防策
ケアと同じくらい重要なのが「色持ちを良くして、そもそも退色させない」という予防の視点です。
- カラー専用シャンプーを使う:洗浄力が穏やかでカラー色素の流出を抑える処方になっているものが多く、色持ちの延長に効果的とされています。
- シャワーはぬるめのお湯(38℃前後):高温のお湯はキューティクル(髪の表面を覆うウロコ状の層)を開かせてしまい、色素が流出しやすくなります。
- 紫外線対策:UVカットのヘアスプレーや帽子の活用で、日光による色の退色を防ぐことができます。特に夏場は色持ちに大きな差が出ます。
- 洗い流さないトリートメントの活用:キューティクルをコーティングして熱・摩擦から守ることで、カラーの退色を緩やかにする効果が期待できます。
- 定期的なカラーメンテナンス:色が大きく崩れてからまとめてケアするよりも、早めに美容室でメンテナンスを行うほうが結果的にダメージが少なく仕上がりも綺麗に保ちやすいとされています。
まとめ|補色を正しく選ぶことが美しいカラーを保つ鍵
黄ばみとオレンジみは似ているようで、原因も対処法もまったく異なります。改めてポイントを整理すると以下の通りです。
✅ 黄ばみ:黄色のメラニンが残った状態 → 補色は紫(パープル・バイオレット)
✅ オレンジみ:赤みと黄みが混在した状態 → 補色は青(ブルー・アッシュ)
カラーシャンプーやトリートメントを選ぶ際も、まず自分の髪がどちらの状態にあるかを確認することが大切です。セルフケアで改善しない場合や、どちらの状態かどうしても判断がつかない場合は、ぜひ担当の美容師に相談してみてください。プロの目で髪の状態を見てもらうことが、最も確実で安心な解決策です。