デジタルパーマで髪がゴワゴワになるメカニズム

そもそも「なぜデジタルパーマをかけると髪がゴワゴワになるのか」を理解することが、適切な対処の第一歩です。

デジタルパーマは、パーマ液(薬剤)によって髪の内部のタンパク質結合(シスチン結合)を一度切断し、ロッドに巻いた状態で60〜180℃の熱を加えながら再結合させる技術です。通常のコールドパーマに比べて高温の熱処理が加わるため、髪への負担は必然的に大きくなります。

この過程で起こる主なダメージは以下の3つです。

これらが複合的に起こることで、パーマ後に髪が乾燥し、硬く・ゴワゴワした状態になる可能性があります。元々ハイダメージや細毛の方は特にこの影響を受けやすい傾向があります。

デジタルパーマ失敗のよくある原因|美容師側・お客様側の要因

ゴワゴワになる原因はダメージだけではありません。施術側の要因とお客様側の要因に分けて整理しましょう。

施術側(美容師)の要因

お客様側の要因

ゴワゴワが起きた場合、どちらか一方だけでなく複数の要因が重なっていることが多いため、担当の美容師に現状を正直に伝えることが大切です。

自宅でできる応急ケア|今すぐゴワゴワを和らげる方法

美容室に行く前にまず自宅でできるケアを実践することで、ゴワゴワの悪化を防ぎ、状態を落ち着かせることができます。

①シャンプー選びを見直す

洗浄力の強いラウリル硫酸Na・ラウレス硫酸Na系のシャンプーは、ダメージ毛の水分・油分をさらに奪う可能性があります。アミノ酸系・ベタイン系の低刺激シャンプーに切り替えることが推奨されています。洗う際は爪を立てず、頭皮を指の腹で優しく動かすイメージで洗いましょう。

②集中トリートメントを取り入れる

シャンプー後は流さないタイプと洗い流すタイプのトリートメントを組み合わせると効果的です。特にケラチン・加水分解タンパク・セラミド・ヒアルロン酸などを配合した補修系トリートメントは、傷んだキューティクルの内側を補修する成分として注目されています。週2〜3回のスペシャルケアとして、蒸しタオルで髪を包み5〜10分置くと浸透しやすくなります。

③アウトバストリートメントで水分を閉じ込める

タオルドライ後、まだ濡れている状態で洗い流さないオイルまたはミルクタイプのトリートメントを毛先から中間を中心につけましょう。ドライヤー前に使うことで熱ダメージの軽減にもなります。

④ドライヤーは低温・適切な距離で

ドライヤーは髪から15〜20cm離し、一点に当て続けないよう動かしながら乾かします。完全に乾かしてから冷風を当てるとキューティクルが引き締まり、ツヤとまとまりが出やすくなります。

美容室でできる修正方法|担当美容師への伝え方

自宅ケアで改善が見られない場合、または明らかに失敗と感じる場合は、早めに美容室に相談することが重要です。以下に主な修正方法と、美容師への伝え方をまとめます。

サロントリートメント(ケラチントリートメント・酸熱トリートメント)

サロンで行う集中補修トリートメントは、市販品よりも高濃度の成分を髪内部に浸透させることができます。特に酸熱トリートメント(グリオキシル酸系)は、キューティクルを整えつつ内部から補修し、ゴワゴワを滑らかにする効果が期待できます。ただし施術直後はパーマが多少緩む可能性もあるため、担当美容師に相談の上、タイミングを決めるとよいでしょう。

パーマのかけ直し・修正

パーマがうまくかかっていない(ゴワつくのにウェーブが出ない)場合、パーマのかけ直しを提案されることがあります。ただしダメージが蓄積した状態での再施術はリスクも伴うため、髪の状態が十分に回復してから行うことが推奨されています。

カットによる損傷部分の除去

最もダメージの大きい毛先をカットすることで、見た目と手触りを大幅に改善できる可能性があります。短くしたくない場合も、毛先を1〜2cm整えるだけで質感が変わることがあります。

美容師への伝え方のポイント

「デジタルパーマをかけてから髪がゴワゴワ・パサパサになっています。いつ施術したか・使っているシャンプーやトリートメント・カラーの履歴」をあらかじめ整理して伝えると、美容師が状態を正確に把握しやすくなります。また「パーマを活かしたいのか、それとも落としてもよいのか」の希望も最初に明確に伝えることで、より適切な提案を受けられる可能性があります。

デジタルパーマのゴワゴワを防ぐ予防策|施術前にチェックすべきこと

一度経験したゴワゴワを繰り返さないために、次回のデジタルパーマ前に確認しておきたいポイントをまとめます。

カウンセリングで必ず伝えること

これらの情報を隠さず伝えることで、美容師が薬剤の強度・加温温度・施術手順を適切に調整できます。

前処理・後処理トリートメントの相談

施術前に前処理トリートメント(PPT処理)を行うことで、薬剤ダメージを軽減できる可能性があります。また施術後の後処理トリートメントも、パーマの定着と同時にダメージ補修を助ける効果が期待されています。追加費用がかかる場合もありますが、積極的に相談してみましょう。

施術後1〜2週間のホームケアを徹底する

デジタルパーマ後の髪は特にデリケートです。以下を守ることで、仕上がりを長持ちさせながらダメージの進行を防げます。

デジタルパーマに向いている髪・向いていない髪

そもそもデジタルパーマが自分の髪に向いているかを事前に知っておくことも、失敗を防ぐ大切な知識です。

デジタルパーマが向いている髪質

デジタルパーマが向いていない髪質

「デジタルパーマはかけたいが髪への不安がある」という場合は、まずコールドパーマや弱酸性パーマなど負担の少ない代替技術を相談してみることも一つの選択肢です。最終的には担当の美容師に現在の髪の状態を診てもらい、最適な施術を相談してください。

よくある質問(FAQ)

Q. デジタルパーマ後のゴワゴワはどのくらいで改善しますか?
A. 軽度のゴワゴワであれば、適切なホームケアを2〜4週間続けることで改善が期待できる場合があります。ただしダメージが深刻な場合は自然回復には限界があるため、サロンでのトリートメント施術や毛先のカットを検討するとよいでしょう。改善が見られない場合は早めに美容師に相談することをおすすめします。
Q. デジタルパーマ後にヘアアイロンを使っても大丈夫ですか?
A. 施術直後(少なくとも1週間)はヘアアイロンやコテの使用を控えることが推奨されています。パーマが完全に定着する前に高熱を加えると、ウェーブが崩れたり髪へのダメージがさらに蓄積する可能性があります。どうしても使用する場合は、低温設定(120〜140℃以下)で熱から保護するスタイリング剤を必ず使いましょう。
Q. ゴワゴワが気になるのですぐにパーマをかけ直してもいいですか?
A. ダメージが蓄積した状態での即時かけ直しは、さらなるダメージを招く可能性があるため推奨されません。最低でも1〜2ヶ月は集中ケアで髪の状態を整えてから再施術するのが理想的です。かけ直す場合は必ず事前に美容師に髪の状態を診てもらい、施術可能かどうか判断してもらいましょう。
Q. デジタルパーマ後のシャンプーはいつからしていいですか?
A. 一般的に施術当日のシャンプーは避け、翌日以降から行うことが推奨されています。パーマ液の結合(酸化・定着)が完了するまでに一定の時間が必要で、当日のシャンプーはパーマの持ちに影響する可能性があります。美容師から個別に指示がある場合はそちらに従ってください。
Q. デジタルパーマのゴワゴワに市販のトリートメントは効果がありますか?
A. 市販のトリートメントでも、ケラチン・加水分解タンパク・セラミド・ヒアルロン酸を配合したものはダメージ補修・保湿に一定の効果が期待できます。ただし成分濃度はサロン品より低い場合が多いため、毎日の継続使用と週2〜3回のスペシャルケアを組み合わせることが重要です。ゴワゴワが深刻な場合はサロントリートメントを優先することをおすすめします。